利回りじゃない! 「増配率」で選ぶ未来の高配当株ランキングTOP7

おすすめ銘柄

「配当利回り5%!」

ある銘柄の魅力的な数字に心が奪われ、思わず購入。
しかし、翌年には利回りは2%に減配となり株価も大きく下落……。売るに売れない状態で困ってしまった。
そんな話をよく聞きます。

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あなたも同じような経験はありませんか?
配当利回りの数字だけを見て、銘柄を選んでいませんか?

「高配当株投資」において、現在の配当利回りは、確認すべき一つのポイントでしかありません。もう少し広い視点で企業を見ることを心がけていただきたいのです。
継続的に配当を増やし続ける企業の力「増配率」も、ぜひ確認すべきポイントに加えてみてください。

今回は、単なる「配当利回りランキング」とは一線を画し、「増配率」に注目して選び抜いた7つの優良銘柄をご紹介します。

ご紹介する企業は、過去20年以上にわたって連続で増配を続け特に直近3年間で年平均12%以上という驚くべき増配率を実現している「未来の高配当株」たちです。

10年後や20年後を見据えた真の資産形成を目指す、あなたにお届けします。

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「増配率」とは?

増配率の定義

増配率とは、企業が前年と比べてどれだけ配当金を増やしたかを示す指標で、計算式はシンプルです。

例えば、前年の配当が100円で今年が110円の場合、110%(10%増)となります。

重視する理由

増配率を重視する理由は、企業の「真の実力」が浮き彫りになるからです。配当を増やすには、まず利益が安定的に成長していなければなりません。
つまり、継続的な増配は企業の健全性と成長性の証拠なのです。

さらに、増配は経営陣の「株主重視」の姿勢を表します。利益が出ても内部留保に回してしまう(企業内に蓄積する)企業と、株主還元を重視する企業では、長期的なリターンに大きな差が生まれます。

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増配率の強み

具体的な数字で、増配率の威力を確認してみましょう。

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■シミュレーションの条件
・投資元本100万円
・高配当株A社:業績悪化により年平均8%ずつ減配(多くの高配当株で見られるパターン)
・増配株B社:安定成長により年平均10%ずつ増配(今回の記事で選定した7銘柄の実績レベル)

あくまでシミュレーションですが、増配株への長期投資により、7年後に配当累計額が逆転し、差は大きく広がっていきます。
さらに、配当再投資による株数増加とともに、資産が「雪だるま式」に成長します。いわゆる「複利効果」が得られるのです。

これが「時間を味方につけた増配率投資」の最大の強みです。

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増配率投資の3つのポイント

ここまで解説してきた「増配率」を重視した銘柄での投資のポイントについてまとめます。

  1. 将来の配当収入の増大:時間の経過とともに受け取る配当金が着実に増加します。さらに、複利効果による資産の加速度的な成長も期待できます。
  2. インフレ対策:物価上昇に対して配当金も増加するため、お金の価値を保ちながら安心した資産形成につながります。
  3. 企業の成長性確認:継続的な増配は、企業の健全な成長を確認するための重要な指標となります。

「配当利回りの罠(わな)」に要注意

多くの投資家が注目する「配当利回り」は、現在の株価に対する年間配当金の割合です。

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しかし、高い配当利回りは時として「危険信号」でもあります。業績悪化などにより株価が下落した結果、見かけ上の利回りが高くなっているケースも少なくないからです。

一方、「増配率」は企業が毎年どれだけ配当を増やしているかを示す指標です。継続的な増配は、企業の成長力と財務の健全性を示す確かな証拠といえるでしょう。

「増配率」で選ぶ未来の高配当株

選択基準

今回の記事作成に際し、以下の基準をもとに選定を行いました。

  • 連続増配年数:20年以上の長期実績
  • 直近3年増配率:年平均12%以上の高成長
  • 業績安定性:財務健全性と事業の持続可能性
  • 将来性:市場環境や競争優位性を考慮

選定した銘柄は4つの業種から7社です。
・小売業:3社
・金融業:2社
・医薬品:1社
・金属製品:1社

「増配率」で選ぶ未来の高配当株ランキングTOP7

■1位:サンエー(2659)| 直近3年平均増配率38.6%

【基本データ
・業種:小売業
・連続増配年数:22年
・配当額成長:22年間で25.8倍
・予想配当利回り:3.39%(2025年7月11日時点)

【事業内容・強み】
沖縄県内でスーパーマーケットやショッピングセンターを展開する地域密着型企業です。県内での圧倒的な知名度と顧客基盤を活かし、エディオンやマツモトキヨシなどとのフランチャイズ契約により事業領域を拡大しています。
選定理由
沖縄という地理的に独立した市場での圧倒的なポジションが最大の強みです。観光業の回復とともに県内消費の拡大が期待され、今後も安定した成長が見込まれます。

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株式会社サンエー沖縄のスーパー株式会社サンエーです。毎日のチラシやイベント情報、店舗情報などをご紹介。食品館、衣料館、エディオン、マツモトwww.san-a.co.jp

■2位:ロート製薬(4527)| 直近3年平均増配率24.4%

【基本データ
・業種:医薬品
・連続増配年数:20年
・配当額成長:20年間で7.2倍
・予想配当利回り:2.04%(2025年7月11日時点)

【事業内容・強み】
「肌ラボ」シリーズで知られるスキンケア関連商品が売上を牽引する医薬品メーカーです。アイケア製品では国内トップシェアを誇り、ニッチな領域での確固たるポジションを築いています。
選定理由
アイケアやスキンケアの需要は長期的に安定した拡大が期待されます。研究開発力の高さと、ニッチ市場での競争優位性が持続的な成長を支えると考えられます。

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ロート製薬株式会社|公式企業サイト会社案内、投資家向け情報、社会貢献活動、採用情報等、ロート製薬の企業情報全般を提供するロート製薬株式会社の公式企業サイトでwww.rohto.co.jp

■3位:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)| 直近3年平均増配率23.3%

【基本データ
・業種:小売業
・連続増配年数:21年
・配当額成長:21年間で100倍
・予想配当利回り:0.68%(2025年7月11日時点)

【事業内容・強み】
「ドン・キホーテ」ブランドで展開する総合ディスカウントストアチェーンです。独特の店舗レイアウトと商品構成で根強いファンを獲得し、海外展開も積極的に進めています。
選定理由
訪日外国人観光客の増加と海外展開の加速により、成長余地が大きいことが魅力です。独自のビジネスモデルにより、他社との差別化が図られている点も高く評価できます。

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https://ppih.co.jp/
https://www.donki.com/

■4位:サンドラッグ(9989)| 直近3年平均増配率17.6%

【基本データ
・業種:小売業
・連続増配年数:22年
・配当額成長:22年間で30.4倍
・予想配当利回り:2.91%(2025年7月11日時点)

【事業内容・強み】
全国にドラッグストアチェーン「サンドラッグ」を展開するほか、九州地区を中心にディスカウントストア「ダイレックス」も運営する複合型小売企業です。
選定理由
高齢化社会の進展によりドラッグストア需要は長期的に拡大が見込まれます。また、ダイレックス事業との相乗効果により、効率的な店舗運営が可能となっている点も評価できます。

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サンドラッグサンドラッグ・ドラッグトップス・ダイレックスなどを全国展開するサンドラッグの企業サイト。www.sundrug.co.jp

■5位:リコーリース(8566)| 直近3年平均増配率14.4%

【基本データ
・業種:その他金融業
・連続増配年数:24年
・配当額成長:24年間で12倍
・予想配当利回り:3.38%(2025年7月11日時点)

事業内容・強み
リコーグループのリース会社として、リースおよびリース関連のファイナンスサービスを提供しています。親会社との連携により安定した事業基盤を確保しています。
選定理由
企業のデジタル化投資の拡大により、IT機器リース需要の増加が期待されます。リコーグループとの連携により、安定した収益基盤を確保している点が強みです。

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トップ | リコーリース株式会社豊かな未来への架け橋となる「循環創造企業」へ、リコーリースグループが培ってきた強みを活かして、SDGsの達成と持続可能な社www.r-lease.co.jp

■6位:三菱HCキャピタル(8593)| 直近3年平均増配率13.2%

【基本データ
・業種:その他金融業
・連続増配年数:25年
・配当額成長:25年間で46.2倍
・予想配当利回り:4.16%(2025年7月11日時点)

【事業内容・強み】
大手総合リース会社として、リース・レンタルをコアに環境関連サービスや不動産関連サービスも展開しています。三菱UFJリースと日立キャピタルの経営統合により業界大手の地位を確立しています。
選定理由
脱炭素社会への移行に伴う環境関連投資の拡大により、関連リース需要の増加が期待されます。業界統合により規模のメリットを活かした効率的な事業運営が可能となっています。

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三菱HCキャピタル株式会社三菱HCキャピタル株式会社は、お客さまの様々なビジネスシーンにおいて、リース・レンタルをはじめ、環境関連サービス、不動産関www.mitsubishi-hc-capital.com

■7位:リンナイ(5947)| 直近3年平均増配率12.9%

【基本データ
・業種:金属製品
・連続増配年数:22年
・配当額成長:22年間で10倍
・予想配当利回り:2.70%(2025年7月11日時点)

【事業内容・強み】
給湯器をはじめとする給湯機器や厨房機器の製造販売を手掛けています。技術力の高さと品質への信頼により、国内外で高いシェアを獲得しています。
選定理由 】
省エネ・環境配慮型製品への需要増加により、高効率給湯器市場の拡大が見込まれます。海外展開の加速により、さらなる成長余地があると考えられます。

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リンナイ株式会社 企業情報サイトリンナイ株式会社のコーポレートサイトです。企業情報、CSR・社会・環境情報、IR情報など、健全で心地よい暮らし方を創造するwww.rinnai.co.jp

増配率投資の注意点とリスク

注意すべき3つのポイント

1. 過去の実績が将来を保証するものではない
長期間の増配実績があっても、事業環境の急激な変化により増配が停止する可能性があります。定期的な業績チェックが不可欠です。

2. 「配当性向」の上限を意識する
配当性向とは、企業が稼いだ利益のうち、どれだけを配当金として株主に還元しているかを示す割合のことです。一般的に、配当性向の目安は20~50%程度とされています。
配当性向が既に高水準の企業は、今後の増配余地が限られる場合があります。企業の配当政策を注意深く確認しましょう。

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3. 業種・企業の集中リスク
特定の業種や企業に偏った投資は、その業界特有のリスクに晒される危険性があります。分散投資を心がけることが重要です。

まとめ|今こそ「増配率」という新たな視点で

「増配率」重視の銘柄選択は、長期投資での複利効果を期待できる優れた手法です。

単純な「配当利回り」の追求ではなく、「増配率」に目を向けることで、真の成長企業に出会えるでしょう。10年後や20年後も輝き続ける銘柄への投資を通じて、長期的な視点での資産形成を目指してみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した7銘柄は、いずれも20年以上という長期にわたって連続増配を続け、特に直近3年間で年平均12%以上という高い増配率を実現している優良企業です。ぜひご自身でもしっかりと調べていただき、投資の参考にしてみてください。

今こそ「増配率」という新たな視点で、あなたの投資戦略を見直してみませんか?

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