配当だけで年100万円!堅実&高配当日本株ポートフォリオの作り方

日本株

夢の配当金生活
働かなくても入ってくる「配当金」だけで生活をする──そんなスタイルがあります。
とはいえ、いきなり配当だけで生活するのは、そう簡単なことではありません。

だからこそ、まずは年100万円の配当収入を目指してみませんか?

「配当金」とは、株式投資で得られる収入のひとつです。
これは、企業が利益の一部を株主に分配するお金で、株を保有しているだけで、基本的に毎年得られます。

年100万円の配当は、月換算で約8.3万円。株式投資という副業で、生活費の一部や旅行、老後資金にあてることもできます。

「投資」と聞くと、株価の上下に一喜一憂するイメージがあるかもしれません。でも、配当株投資は少し違います。値動きよりも「持ち続けることで得られる収入」を重視する、堅実なスタイルです。

年間100万円の配当を得るには?必要な資金と利回りの考え方

では、実際に「配当だけで年100万円」を実現するには、どれくらいの資金が必要なのでしょうか。

ポイントとなるのが「配当利回り」という指標です。これは「株価に対して、1年間にどれだけ配当がもらえるか」を示す割合で、以下の式で求められます。

たとえば、1株の株価1000円の株に対して、年間配当が50円なら配当利回りは5%となります。

この配当利回りをもとに、年100万円を得るためには、どれだけ資金が必要なのか──目安をまとめると以下の通りです。

つまり、利回りが高い銘柄を選べば、必要資金は少なくて済むということになります。

ただし、ここで注意したいのが「高すぎる利回りは要注意」という点です。
6%や7%という利回りが高い銘柄の中には、業績の悪化によって株価が下がり、その結果として利回りが高く見えているケースもあります。
そのような場合、配当が維持できず、突然配当金を減らす「減配」や配当をなくす「無配」となるリスクもあるため、業績や財務の安全性の確認が大切です。
「利回りが高い = 良い銘柄」とは限らないことを覚えておきましょう。

また、実際に受け取れる配当金は税引き後の金額となります。日本では、原則として配当金には約20.315%の税金がかかるため、たとえば年間100万円の配当を手元に残すには、税引き前で約125万円の配当が必要になります。

このように、「年100万円の配当」は決して非現実的な目標ではありませんが、実現するにはしっかりとした計画と銘柄選びが欠かせません。

高配当株投資の3つのメリット

「株を持っているだけで、定期的にお金が入ってくる」
それが配当株投資の最大の魅力です。
ここでは、配当株投資の3つのメリットを解説します。

① 安定した収入が得られる

配当株を保有していれば、企業の決算期ごと(年1〜2回)に配当金が受け取れます
これが「配当収入」と呼ばれるもので、保有しているだけで現金が入ってくるというのは大きな安心感につながります。

② 株価が下がっても、ある程度の収益が見込める

株式投資では、株価の上下がつきものです。
でも、配当金があると「たとえ株価が多少下がっても、収益は残る」ため不安が軽減されます。
株価が一時的に下がったとしても、配当金が入ることで実質的なマイナスを緩和できるのです。

③ 長期保有を後押ししてくれる

高配当株投資は「売らずに持ち続ける」というスタイルが基本。
そのため、短期の値動きに一喜一憂しにくくなります。
結果的に、長期目線でじっくり資産を育てる意識が自然と身につくのも、高配当株投資の良いところです。

ポートフォリオの作り方(考え方と戦略)

配当収入を安定的に得るためには、「どの銘柄を、どのくらいの比率で保有するか」 = ポートフォリオ設計がカギになります。
ここでは、初心者でも取り組みやすい組み方のポイントを3つに絞って解説します。

① 業種分散が基本
配当利回りが高い銘柄は、金融・商社・エネルギー・通信・インフラといった分野に多く見られます。
とはいえ、ひとつの業界に偏りすぎると、特定のリスクが集中してしまうため要注意です。
異なる業種に分散して投資する「ポートフォリオ設計」が重要です。

② 配当利回り「だけ」で選ばない
利回りが高くても、「今だけ高い」場合
や、業績が不安定な企業もあります。
そのため、「5年以上連続で増配しているか」「利益に対して無理なく配当が出せているか」などの下調べも安全策として大切です。

③ 買うタイミングと方法も大事
株価が下がったときに買えば、利回りは相対的に高くなります。
しかしながら、タイミングを完全に読み取ることは難しいので、毎月少しずつ買うなどの分散購入もおすすめです。

また、ポートフォリオは一度組んだら終わりではなく、定期的に見直してバランスを整えることも大切です。

年100万円を狙う!おすすめ高配当株ポートフォリオ

ここでは、年間100万円以上の配当収入を目指せる現実的で堅実なポートフォリオをご紹介します。
平均利回りは約4.1%。選択した銘柄は、高い配当水準と一定の安定性を兼ね備えた企業ばかりです。

今回紹介する銘柄の解説で、「配当方針」に関する専門用語が登場します。先に簡単にご説明します。

  • 累進配当:減配せず、維持または増配を続けることを基本方針とする配当政策。株主還元に積極的な企業が採用しています。
  • 配当性向:企業が得た利益のうち、どのくらいを配当として支払うかを示す割合(%)。高すぎると減配リスクもあります。
  • DOE (Dividend on Equity ration):株主資本配当率のことです。株主資本(純資産)に対してどれだけ配当するかを示す指標。利益変動があっても、安定配当をしやすくなります。

1|INPEX(1605)

エネルギー開発大手。主に石油・天然ガスの採掘・販売を手がける日本最大の資源企業。
近年は脱炭素対応やLNG投資にも積極的。資源高の恩恵も受けやすく、高配当銘柄として人気。
配当方針:1株あたり年間90円を起点とする累進配当を実施

INPEX INPEXのオフィシャルWebサイトです。私たちは、世界のエネルギー需要に応え、多様なエネルギーをよりクリーンな形で安定的 www.inpex.com

2|積水ハウス(1928)

大手住宅メーカー。注文住宅から賃貸、リフォーム、都市開発まで幅広く展開。
ストック型の賃貸事業も収益を支えている。
配当方針:中期的な平均配当性向を40%以上とするとともに、1株当あたり年間配当金の下限を110円

【公式】家・住まいのことなら積水ハウス|住宅・ハウスメーカー 積水ハウスは「住」に特化した事業活動を通じて、皆さまの家・住まいづくりをお手伝いします。戸建・注文住宅・土地活用・賃貸住宅 www.sekisuihouse.co.jp

3|キリンホールディングス(2503)

ビールを中心とした飲料事業に加え、ヘルスサイエンス分野でも事業を拡大中。
生活必需品セクターとして景気に左右されにくい。
配当方針:DOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とし、原則として累進配当を実施

KIRIN|キリングループ 企業情報サイト キリングループの企業情報サイトです。キリンホールディングスの企業情報、グループの事業概要、IR情報、採用情報、ニュースリリ www.kirinholdings.com

4|コマツ(6301)

建設機械・鉱山機械の大手メーカー。グローバル展開が進み、インフラ投資の恩恵を受けやすい。
設備投資や自動化分野への注力も好材料。
配当方針:安定的な配当の継続に努めていく

コマツ 企業サイト コマツのコーポレートサイトです。コマツは、油圧ショベルやブルドーザーなどの建設・鉱山機械、フォークリフト、産業機械などに関 www.komatsu.jp

5|SUBARU(7270)

独自の先進運転支援システム**「アイサイト」やAWD(四輪駆動)**で北米市場を中心に存在感を持つ自動車メーカー。
EVや先進安全技術への展開にも注目。
配当方針:DOE(親会社所有者帰属持分配当率)3.5%

SUBARU オフィシャルWebサイト フォレスターの公式サイト。洗練された精悍な佇まいと逞しさを融合させた個性豊かなデザイン。燃費性能と力強さをあわせ持ったタフ www.subaru.jp

6|三菱商事(8058)

総合商社の最大手。エネルギー、金属、生活、物流など多様なビジネスをグローバル展開。
資源価格の影響はあるが、非資源ビジネスとのバランスが取れている。
配当方針:累進配当

三菱商事 三菱商事は、世界中に広がる当社の拠点と連結事業会社と協働しながらビジネスを展開しています。 www.mitsubishicorp.com

7|三井住友フィナンシャルグループ(8316)

国内大手銀行グループ。法人融資に強みを持ち、グローバル事業も拡大中。
金利環境の好転で業績改善。
配当方針:累進配当および配当性向40%を維持

三井住友フィナンシャルグループ 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)のウェブサイトでは、株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまに、三井住 www.smfg.co.jp

8|オリックス(8591)

リース事業を中心に、不動産、再生可能エネルギー、保険、海外事業まで手広く展開する複合企業。
事業の多様性とキャッシュフローの厚さから、長期保有向きの1銘柄。
配当方針:配当性向39%もしくは1株当たり通期配当金120.01円のいずれか高い方

オリックス株式会社(オリックスグループサイト)│オリックス株式会社 オリックスグループは、世の中に“未来をひらくインパクト”を生み出すことを目指して、法人金融、産業/ICT機器、環境エネルギ www.orix.co.jp

9|日本郵船(9101)

海運大手。近年のコンテナ・バルク市況の回復により業績が急拡大。
脱炭素の事業を推進。
配当方針:連結配当性向30%を目安

日本郵船株式会社 「これまでを極め、これからを拓く。」私たち日本郵船は、総合物流企業の枠を超え、未来に必要な価値を共創する企業グループです。 www.nyk.com

10|日本電信電話(9432)

国内最大の通信インフラ企業。固定・モバイル回線、法人向けITサービスも展開。
NTTデータの完全子会社化を発表し、IT事業との連携強化による成長戦略を明示。
配当方針:2025年度の年間配当額は、15期連続での増配

NTT / NTTグループ | 日本電信電話株式会社 NTTグループ公式ホームページ。ドコモ、東日本、西日本、データ等の国内、グローバル、持株会社を含むNTTグループ全体のビジ group.ntt

ポートフォリオの特徴

  • 平均利回り:約4.1%
  • 約3,200万円の投資額で年130万円以上の配当見込み(税引前)
  • 業種バランス:鉱業、建設、食料品、機械、卸売、金融、通信と幅広く分散

配当で人生にゆとりを

「毎年、何もしなくても100万円入ってくる」
──そんな生活が、もし現実になったらどうでしょうか。

働き方が多様化し、将来への不安を感じる人が多い今だからこそ、経済的な下支えになる存在として、配当収入が注目されています。

今回ご紹介したポートフォリオは、
・投資元本:約3,200万円
・年間配当:約130万円(税引前)
・平均利回り:約4.1%
という構成でした。

もちろん、すぐにこの金額を投資するのは難しいかもしれません。
でも、「まずは年5万円の配当を目指す」──そんな小さな一歩から始めてみても良いのです。

高配当株投資は、短期間で大きな利益を狙うものではありません。
「じっくり、コツコツ、時間を味方にして育てていく」
そのプロセスのなかで、「配当がある安心感」と「お金の考え方の変化」が、あなたの人生に少しずつ余裕を生み出していくはずです。

あなたの夢の配当生活、まずは「小さく始めて、長く続ける」ことから。

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